ゴールドウインは光電子の開発元である株式会社ファーベストとともに健康医学、予防医学の権威である大阪府立大学名誉教授の清水教永氏に光電子の効果検証を依頼しました。現在では、製品・サービス開発のアドバイザーとしてもご協力を頂いている清水博士に、「体温」と「健康」の関係性についてお話しを聞きました。
清水博士が光電子という素材に
注目したのはなぜですか?
「体温域で遠赤外線の放射エネルギーを定量化する」という光電子®の性質を知ったとき、驚くとともに「これは使える」と思いました。 光電子®の放射エネルギーは、私たちの身体活動を体温保持の面で支えてくれます。 それによって、「フィジカルフィットネス(環境適応能力)」をサポートしてくれることが期待できるのではないかと考えたのです。 フィジカルフィットネスとは、人間を含めた様々な生き物が、置かれた環境に適応する能力を指します。
健康的な生活に体温はどう関わりますか?
健康を維持するための理想的な体温は平均36.5度前後です。 脳や内臓の深部体温は37.2度くらいが理想的。 低体温の人は筋肉量が少ないというデータがあります。 そのため、適度な運動で筋肉を鍛えることは有効です。 快適すぎる住環境、過度のダイエット、食べ過ぎなど食生活の乱れは体温を低下させる恐れがあります。 注意すべき点は他にも、ストレスや睡眠の質などがあります。
睡眠は身体に対してどのような意味を
持つのでしょう?
睡眠は脳や身体の疲労感をリカバリーするための “栄養剤”です。 私たち人間は二足歩行であることによって、脳がほかの動物に比べて格段に大きく重く発達しました。 起きている間、頭を支え続けていることで私たちには非常に強いストレスがかかっています。 それを休めるために横になるわけです。 また、横になって眠ることで、交感神経と副交感神経からなる自律神経のバランスが改善されます。 これによって、ウイルスなどが体内へ侵入するのを防ぐ免疫力が高まる可能性があります。 睡眠時には睡眠時の生命活動があるのです。
コロナ禍の中で「免疫力」という言葉に
注目が集まっています。
いま、考えるべきことは?
新型ウイルスの大流行は、私たち人間が抗体を持っていないことに起因しています。 しかし人類は、その他の様々なウイルスに対して、長い歴史の中で抗体をつくって共生してきました。 外部の侵入者あるいは抗原に対して防御が働くように特異的な抗体を生産し、免疫によってウイルスの増殖を防御するという仕組みです。 私たちのゲノムを調べると、その中にはウイルスや、その関連因子に由来する配列が多数、存在しています。 つまり、私たちのゲノムは、ウイルスと共生することで現在まで進化してきたと言えるのです。 そのため、私たちは今、自分たちが「新たな進化のステージを迎えている」という視点から考える必要があります。
人間はこれから
どのように進化していくべきでしょうか?
「水清くして魚棲まず」という言葉があるように、私たちは、例えばミネラルなどの異物を全て取り去った純水に近いものを飲むだけでは生きていけません。 人間の都合で汚いや醜いとしているものによって私たちが「生かされている」ということ、この命自体が「生かされている」という点を自覚する必要があります。 新型ウイルスは私たちの現在の文明に示唆を与えています。 深刻な危機に直面した今こそ、他者のために生きること、利他主義という人間の本質に立ち返らなければならないのです。 そういう視点から見ますと、今は新しい世界へ向けた変革のチャンスだと言えます。