ヘリーハンセンがセーリングウエアを提供 岩本光弘さん&ダグラス・スミスさんが、ノンストップ太平洋横断達成!

ヘリーハンセンがセーリングウエアを提供
岩本光弘さん&ダグラス・スミスさんが、ノンストップ太平洋横断達成!
全盲ヨットマンと晴眼者による世界初の快挙

写真提供:舵社

2019年2月24日にアメリカ・サンディエゴを出航、ヨット「DREAM WEAVER」(全長40フィート)で太平洋を横断し、日本を目指していた全盲セーラーの岩本光弘氏(52歳)とダグラス・スミス氏(55歳)が、4月20日9時04分にいわきサンマリーナ(福島県いわき市)に到着。全盲というハンディキャップを背負ったセーラーと晴眼者の二人による無寄港太平洋横断という、世界初の歴史的快挙を成し遂げました。

航路
画像提供:Voyage of Inspiration


岩本氏は、2013年にニュースキャスターの辛坊治郎氏とともに、今回のフィニッシュ地であるいわきを出発し太平洋横断に挑みましたが、出航から6日目の朝にマッコウクジラに衝突し遭難。自らの命の危機に直面し海に対してトラウマを感じるようになりましたが、その後海への恐怖を克服。
再び夢に向かって走り出すなかでスミス氏に出会い、新たな挑戦への準備を進めてきました。
今回、55日間、約6,000海里(約11,000km)の航海を経て長年の夢をついに実現し、世界初の快挙を成し遂げました。

写真提供:舵社

「あきらめずに挑戦し続けて本当によかった。パートナーのダグ、そして応援してくださった皆さんに、心から感謝しています。日本近海では巨大な低気圧に何度も何度も苦しめられもしましたし、太平洋横断は思っていた以上に大変なものでした。でも、自分をまた一つ成長させてくれたと思います」(岩本光弘氏)

「夢は誰でもチャレンジできるものだし、何回失敗したっていいものです。ヒロ(岩本氏)は、私にとって最高のパートナー。私の夢でもある太平洋横断を実現することができたのは、彼と出会い、彼がいたからこそ叶ったのだと思います」(ダグラス・スミス氏)

今回の挑戦は、「目が見えても自分はセーリング初心者だけれども、目は見えなくても君にはセーリングのスキルがある」(スミス氏)という、お互いの弱点を補いあってのチャレンジです。また、「東日本大震災で大きな被害を受けた福島の子供たちに、海は怖いものではなく、大きくてやさしいものなんだよということを伝えたい」(岩本氏)というメッセージが込められたものでもあります。

ヘリーハンセンは前回(2013年)の航海に続き、今回の〈DREAM WEAVER〉の挑戦に賛同。
防水ジャケット&パンツ、フローティングギア、アンダーウエアなど全28アイテムのセーリングウエアを提供し、太平洋横断航海をサポートしました。

写真提供:舵社
写真提供:舵社

【 DREAM WEAVERの紹介 】
■岩本光弘(イワモトミツヒロ)氏
先天性弱視のため、高校生の時に全盲になる。その苦悩をくぐり抜け、ハンディキャップを越え、ポジティブに生きる道を選ぶ。22歳の時に奨学金を得てアメリカへ留学。帰国後に日本で出会ったアメリカ人女性とのちに結婚。その後、夫婦でヨットを始める。2006年、日本視覚障害者セーリング協会主催の世界選手権に日本代表として出場。
2013年、夢のヨット太平洋横断にキャスター辛坊次郎氏と挑戦。しかしマッコウクジラに衝突し遭難。海上自衛隊に命を救われる。その際にトラウマとなった海と向き合うため、同年トライアスロンを始める。海で泳ぐ恐怖をパートナーと共に克服し、2017年にはトライアスロン大会として有名なアリゾナ州「IRONMAN」に参加、完走する。「絶対にあきらめない」という信念から、太平洋横断再チャレンジに向けてパートナーを探していたところ、ダグラス・スミス氏に出会う。クラウドファンディングで今回のチャレンジ資金を集めた。

■ダグラス・スミス氏(セーリングパートナー)
1990年に仕事の都合でアメリカから日本に拠点を移し、日本人の妻と2人の娘とともに日本に暮らす。ヨットは初心者だが、アドベンチャー好きで、東海道を自転車で完走したり、新潟〜東京間をラフティングと登山で縦断するなど、アクティブなライフスタイルを送る日本在住のアメリカ人。岩本氏が太平洋横断のパートナーを探していた折、知人に紹介で岩本氏の夢を聞き、自らパートナーに立候補。岩本氏の夢の実現をサポートする。

※[DREAM WEAVER] WEBサイト https://voyageofinspiration.com/