贈呈先インタビュー
特定非営利活動法人 デイサービス
「このゆびとーまれ」
理事長 惣万 佳代子さん
主な活動内容
「富山型デイサービス」を先駆けて実践。デイケアやショートステイ、就労支援、介護相談、グループホームで地域の「ふつうの日常生活」を大切にしています。
地域でもう一度、日本の原風景「共生」を
平成5年に民営デイケアハウス「このゆびとーまれ」を開所。利用者の増加とともに、設備の老朽化は日々の大きな懸案でした。いただいた寄付金で、すぐにキッチンを修繕。「ふつうの日常生活」を提供するなかで、毎日の食事作りは重要です。なんとありがたかったか。
寬仁親王殿下のユーモアあふれるお人柄、今も忘れられません。当時、殿下は電気喉頭をお使いでした。それでも「おいくつですか?ああ、父と同じ年代ですね」と分け隔てなく声をかけていただきました。手作りの星型の折り紙を子どもが手渡すと、星のお印の瑶子さまへのお土産にと喜ばれました。また、洗練されたファッションの素晴らしかったこと!「では参考に」とご著書『今ベールを脱ぐ ジェントルマンの極意』をプレゼントしていただきました。本当に気さくで大らかな方でした。
うちの特徴は「共生型」です。お年寄りもいれば、子どももいる。障がいの度合いもさまざまです。殿下は「学生時代から共生型の福祉施設を研究していたが、ここに自分の理想があった」と、おっしゃってくださいました。さらに「共生は、かつて日本のどこにでもあった風景だよ」とのお言葉に深く共鳴いたしました。
ご視察を機に、地域における施設への理解が広まりました。経済的なことはもちろん、殿下の行動、お言葉のすべてが支えであることを、今もみんなと分かち合っています。
このゆびとーまれ
第11回大会/平成21年(2009年)贈呈額:100万円/施設改修(キッチンのシンク回り一式を新調)
所在地:富山県富山市富岡町355
TEL.076−493−0765